武蔵小金井の山崎内科医院|総合内科・アレルギー専門医|健康スポーツ医 – 内科 全般に精通する総合内科専門医とアレルギー専門医

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スポーツ現場での救命救急 健康スポーツ医学研修会 9/28

9/28に東京都医師会主催の 健康スポーツ医学研修会 スポーツ現場での救命救急 に参加しました。

心臓マッサージ

AED装着
実習の前に講義。
日本では心停止してAED使用した場合の社会復帰率は10%に満ちませんがスポーツ現場での社会復帰率はほぼ100%といわれます。しかしAED、心肺蘇生の知識がなかったために失われた命もあります。スポーツ現場では元気な人が目の前で気を失うため救命処置を行うまでの時間が極端に身近く、適切な処置さえできれば社会復帰率はほぼ100%となるとのことです。スポーツ現場ではほとんどが心室細動といって心臓は痙攣するように不規則に動きポンプ機能が失われた状態になっています。この状態のときにAEDを使用するともとの状態に戻ります。同じ心臓の不規則な痙攣でも初期は元気に動き、やがて弱弱しくなります。動物実験での動画を目の当たりにし、それがよくわかりました。なるべく元気な痙攣時にAEDを使用する必要がある。また心臓マッサージはポンプ能力を保持するだけでなく、痙攣状態の心臓をより元気な痙攣状態としAEDの効果を上げるということでした。救急隊が来るか、本人が意識を取り戻すまで絶え間なく心臓マッサージを続けることが大切です。AEDは2分おきに心臓の状態を確認し心臓が痙攣状態にあるかどうか確認し、それが確認されれば通電するように指示が出ます。AEDが確認しているときと通電する時を除いて心臓マッサージを続けることが大切です。心臓が止まっているときや電気的に動いていても心室細動や心室性頻拍といったAEDが有効な状態でないときは通電する必要はありませんと判断されます。心拍が回復したときも同様の指示が出ますので、通電する必要がありませんと言われて回復したと勘違いすることが多いので注意が必要です。
マッサージは1分に100-120回、多すぎても効果が悪くなることに注意が必要です。また圧迫する深さも5cmくらいが適当とされ、深すぎても効果が悪いそうです。30回のマッサージに対し、2回の人工呼吸が効率がよく、昔のように5回に1回というのは不適当だそうです。私は以前ダイビングの時の蘇生で2人でやるときは5回に1回、ひとりの時は10-15回に1回と習ったことを思い出しました、研修医時代も5回に1回と習っていました。それが15回に2回となり今や30回に2回となっています。
呼吸がないときはすぐに心肺蘇生を開始するのですが死線期呼吸といぅて顎が動くだけのような弱弱しい呼吸は十分な換気ができておらず、すぐに心肺呼吸を開始する必要があります。これを呼吸があると判断したために死亡された例が紹介されました。

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